京都市生まれ。大学時代は体育会アメリカンフットボール部に4年間身を置き、充実した学生生活を過ごす。卒業後、会計学を学ぶため渡米。ニューヨークの大学院で経営学修士(Master of Business Administration)を取得、会計士として当時6大会計事務所のアーサーアンダーセンにてキャリアをスタート。その後帰国し、米系不動産投資会社や銀行の投資銀行部門に所属。その後、さくらアセットマネージメントの代表取締役に就任。自社のバランスシートを使った投資を実践しつつ、国内外の投資家に対するコンサルティング業務を行うハイブリットなビジネスを展開しています。
自身の強みは何でしょうか?
これまでグローバル企業において会計・金融業務、不動産及び企業に対するエクイティファイナンス等の経験から、投資助言、投資ストラクチャーの構築、外国人顧客に対するコンサルティングを行ってきました。過去の投資案件(アドバイスを実施した案件を含む)において、損失が発生した事例はなく、今後もリスクリターンのバランスをしっかりと押さえて投資活動を行っていきたいです。
なぜ富裕層は不動産投資を好むのでしょうか?
すべての富裕層が不動産を好むとは思いませんが、ほぼすべての富裕層は一定の不動産を保有していることは間違いない事実です。やはり現物資産としての底堅さ、そして運用と保全の両側面をもつ投資だからだと思います。例えば同じマンションの隣に住むAさんとBさん。Aさんは購入、Bさんは賃貸。10年後二人は引っ越しました。Aさんはマンションの売却、Bさんは賃貸借契約の解除。通常、手元に現金が残るのは、やはりAさんです。
株式投資と不動産投資の違いとは?
上場株式の投資と現物の不動産投資との違いは、投資対象の性質の違いと関わり方の違いです。つまり、性質とは株式とは究極的には人の集合体である企業組織であり、不動産とはあくまでも物質だということです。また、関わり方とは、株式は一部の例外を除き自ら意思決定ができない他人の流れに乗る投資であり、不動産は自ら意思決定を行う投資だということです。株式は、人であるがゆえに例え100%保有したとしても、思い通りにならないことが起こりえますが、不動産は投資家の意向は100%反映されるということです。会社には目に見えない意思が存在し、不動産は存在しません。
不動産投資で成功する人、失敗する人とは?
成功する人は、リスクとリターンのバランス感覚に長けていて、行動力があり、そしてコミュニケーションが上手な人だと思います。リスクとリターンのバランスは、物件の良し悪しや地域性などを判断するために必要不可欠です。行動力がない人は、どんなに良い物件が目の前にあっても二の足を踏んでしまいます。また、不動産業者から良い物件情報を入手するためには、コミュニケーション能力は必須です。
外国人の日本の不動産に対する考え方・動向は?
バブル崩壊後は基本的に「安定した」マーケットと認識している場合が多いです。小バブルを繰り返しながらも、概ね期待通りの運用ができる先進国では数少ないマーケットの一つです。グローバルに投資を行う投資家にとって、日本はポートフォリオ戦略的に素通りできないマーケットではないでしょうか。この数年においては、成長期待の側面がやや強い投資家が集まってきている傾向があります。一方で、総じて投資家のすそ野はかなり広がったと思います。2020年の東京オリンピック前後で一定数の退出があったとしても、投資家の数という意味では間違いなくプラスとなるでしょう。
休日はどのように過ごしていますか?
息子が野球をしているので、練習に参加したり、試合があれば審判をやったり、白球を追いかけています。夏の合宿では、大学の部活動の合宿を思い出して最初は気が重かったのですが、ただ練習するのは自分ではないのでほっとした、ということもありました。日本の伝統工芸が好きなので、日本各地を廻りたいと思っています。